アメリカ政府が世界のどこへ行こうと、常にそのすぐそばに軍人が携行する重要なかばんがあります。そのカバンの中には核爆弾の発射命令を出すための4つのアイテムが収められています。このかばんは、決して落としてはならないことから「フットボール」というあだ名が付いけられています。オバマ大統領が広島を訪問し、核なき世界を訴えたときも、フットボールは持ち込まれていたいました。大人の世界は複雑です。

私はこのフットボールというニックネーム、CNN English Expressの2016年12月号でニュースを聞いていたので知っていたはずでした。

ところが、ドラマ24、シーズン４で「nuclear football」が出てきたとき、その意味が最初わからず、その後の会話にまったくついていけなくなってしまいました。慌てて巻き戻してゆっくり字幕を読んで、ようやくCNN English Expressの記事を思い出し、その上でもう一度会話を聞いてみると、すべて理解することができました。

ひとつのキーワードを理解できないばかりに、会話全体がわからなくなることがあり得ることを改めて思い知入りました。

ただ、おそらく次回出てきたときはもう大丈夫だと思います。この「核のフットボール」をめぐる24、シーズン4のストーリーとともに記憶に残ることになります。やはり映画やドラマで身につける単語は、リアリティが違います。ニュースだとどうしても「ふむふむ」程度で終わってしまう知識が、映画やドラマではその場の感情や緊張感とともに頭に入ってくるので、記憶への定着が違います。