Run past: 説明する

ロンドンで働いていたとき、ネイティブの同僚からこんなEメールをもらいました。

Thanks for running this past me.

ん?あなたをさっそうと走り抜けた記憶はないけど?

辞書で調べてみると、run…past 人「(人に対して)…を説明する、知らせる」という動詞句でした。ちなみに run past でもちろん「走り過ぎる」という意味もあります。

カッコいい表現だけどまだイマイチ使い方がつかめないなあ、と思いながらドラマ「24」を見ていたら、シーズン2で

I don’t run my decisions any more past you.

というセリフが出てきました。デイビット・パーマー大統領が元奥さんのシェリーの助言に対して言い放った一言です。「これからは自分の決定を君に説明することはないよ」って意味です。

run と past というそれぞれはよく知っている単語を組み合わせて、「説明する、知らせる」という意味で使う場合、慣れるまで違和感があるかもしれませんが、past が前置詞 to のように使われていると理解するとわかりやすいです。

さらに、職場の同僚からの別のEメールではこんな表現もありました。

I wanted to run it past you to double check.

またまた来ました。「チェックしてもらうためにこれを送るよ」ということでしょうが、辞書を調べてみると、そもそも run past 自体に「見て[チェックして]もらう」という意味が付されていました。今回の例のように check 等の動詞と組み合わせて使うと「見てもらう、チェックしてもらうために何かを知らせる、説明する、渡す」、という意味合いになるようです。

うーん、奥が深い。なんども口に出す練習をして、さらっと言えるとかっこいいですね。